ごあいさつ

♪Diary

2021-09-25 15:32:00

「和洋 器楽の魅力」響きました

2021年9月21日、

会場となった新宿オペラシティ内の「近江楽堂」

なんと素晴らしい響きだったでしょう!!

 

微かな音ののクラヴィコードでバッハの「ゴルトベルク変奏曲」のアリアを弾き始めると、

会場にいらっしゃる方々の意識がこの楽器に集まるのを感じました。

意識というものは見えるものなのでしょうか?

そのくらい強いものを感じたのです。

 

このホールはキリスト教の聖堂をモチーフにして設計された小さな空間。

アーチ型の高い天井で、昼間は外の光が降り注ぎます。

音響もとても良く、小さな囁くような音も響かせてくれます。

 

そんな空間で、

クラリネット、尺八、13絃箏、25絃箏、クラヴィコード、チェンバロ

が響きました。

 

一見、不思議な取り合わせですが、

箏とチェンバロは「弦を爪で引っ掻く」楽器であり共通点があります。

クラヴィコードはチェンバロと同じ頃家庭で弾かれていた楽器で、

バッハもモーツァルトもハイドンも当たり前に弾いていた楽器。

そこに、橋爪さんの暖かい音色のクラリネットが違和感なく融合し、

彼が半年前から楽しんでいる尺八も加わり、

なんとも幻想的なコンサートとなりました。

 

「クレド〜六段」は、隠れキリシタンの頃、グレゴリア聖歌の伴奏に使われていた、

という説もあり、

それを聴いた八橋検校が、それを変奏曲に仕上げたらしい、とか…?

クレドとは、キリスト教の信仰宣言です。

「我は神を信ず」から始まります。

当日は、絹糸の絃を張ったお箏の伴奏で、橋爪さんと私がラテン語で歌ったり…

 

「春の海」ではチェンバロのリュートのストップ(弦にミュートをかける)を使い

お箏で弾くところをチェンバロで始め、尺八ではなくクラリネットのソロで演奏。

それがなかなかマッチして…好評でした。

 

康子さんのはかないような素敵な弾き語り、

クラリネットの現代曲をチェンバロで伴奏したり。

何の躊躇もなく、3人でアンサンブルが仕上がってしまい、面白い体験でした。

 

アンコールは、私が作曲した「柳津のうた」(作詞 諸橋雅枝)にしよう、

とお二人がおっしゃってくださり、

「ほんとに良い曲ね〜」とお客様におっしゃっていただき嬉しかったです。

 

素晴らしい空間で、何も言わなくても分かり合える仲間と演奏できたこと、

本当に幸せに思います。

 

このコロナ禍で、茅ヶ崎からのお客様はとてもお誘いできませんでしたが、

お二人の援助があり、お客様にもたくさんいらしていただき感謝しています。

 

お出かけくださいましたみなさま、ありがとうございました。

 

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この衣装は、東日本大震災の津波で被災して流された着物を何度も洗い、

染め直して、リメイクしたもの。

あの時を忘れないようにコンサートの時に着せていただいています。